2010/12/15

エマール

ピエール=ロラン・エマールPierre-Laurent Aimardのピアノリサイタルに行った。
音を表現するための言葉って、ほんとうに、なかなか浮かばない。
んだけれども、要するに、7曲のアンコールを聴いてもなお会場から去り難く、今週土曜のN響とのコンサートに横浜まで行くことにしてしまった&アマゾンで買えるCDは全部買ってしまったぐらい(すでに3枚持ってるけど)、なんか揺れてしまったわけですね、これが。
やはり音感のなさなのか、現代音楽って、なかなかメロディーが頭に定着しないのだけれども、そのかわり、彼の手から紡ぎ出される音そのもののふくよかさや強さ、それが時間の流れとともに積もっては溶け、それでも残る音の肌理、とでもいうものが、ただ記憶の中でゆらゆらと、ほのかに残響するのである。こんなのを聴いてしまった後には、余のことすべて些事と化す。当然ながら仕事なんて手につかない。ほとんど恋である。

youtubeにけっこう動画あります。
Debussy - Two Etudes とかバッハとか。はじめてCDを聴いたのがメシアンだったせいか、メシアンも好き。お、この動画、エマール、若っ。