ダンスというものを始めていなかったら、じぶんの身体はけっこうかたいほうだということに気づくこともなかったんじゃないかと思う。
もっと言えば、寝起きの身体はかたくて、日中普通に生活して夜になっただけでも、それなりにかたさが取れているとか、いやデスクワークをすると、かたまってしまうとか、それでも何らかのトレーニングなりストレッチなりをすれば少しは柔らかくなって寝起きには出来なかった動きができるようになるとか、そういうことに意識的になることもなかったんじゃないかと思う。
今回振付にフロアでごろんと後転して起き上がる、というのが入っていて、顕著なので記しておくことにするのだけれども、朝11時の時点ではじぶんはこの後転ができない。試みようとさえ思わないぐらい、背中とか腰とか首とかその他もろもろがかたくて、ごろんができないのだけれども、その後、所定のトレーニングとかバーレッスンとかを経て1時間半ぐらいたつと、さして苦もなくできるようになる。これってすごいじゃないか。
開かない開脚が少しべたっと開くようになるとか、そういう他のことももちろんあるのだけれども、ごろんができるようになるのが、素人的にはやはり、喜びもひとしおというやつである。
それはまあ先生のご指導の賜物で、そういうことにもなるんだけれども、身体というのは辛抱強く丁寧に扱ってあげると、そこそこの変化を示してくれるものなのだ、ということを知るのは、なんというか、けっこう愛おしく嬉しいことではなかろうかと、今日しみじみ思ったので、備忘のために記しておく。