2018/01/05

父さんは傷ついている

今朝から左側の片頭痛がひどい。
みなさん本日年初の初出勤とみえて、会社携帯がメールの着信で時折びりびり鳴りだした途端これだから困ったものである。
わたしは入社以来初の有休。
ダンスのレッスンに行けば治るかも、と耳を押さえながら地下鉄に乗る。
ウォームアップあたりまではキリで突くような痛みが3分に1回ぐらいきていたのだが、振付に入るとぴたりと止まる。
(と後から振り返って気づくのだけれども)
帰りの地下鉄のホームあたりから、またずきんずきん復活。
心底集中できてるときは痛まないのか、血流の問題とかなのか、よく分からない。
とか思いつつ、席に座ってカズオ・イシグロの「忘れられた巨人」を取り出して開く。
実は購入後、読みかけて3回ぐらい挫折しているのだが、テレビの「白熱教室」を見ていてやっぱりこの作家さん好きだなあ、と思って再度の挑戦となった。
記憶を扱っている作品だということもある。
人間というのは自分の都合のよいように記憶を編集する生きものである。
思い込んでいる記憶が事実と異なることもある。
あの頃は幸せだったと記憶していても、よくよく事実を精査すれば実はそうでもなかったんじゃない、ってこともあるし、その逆だってあるだろう。
まだ読んでないけど、そういうことと関係ある話らしい。
と、向かいのおじさんがとつぜん、
「いしぐろかずお」
と真正面から私の顔を見つめて言う。
とっさに言葉もでず、固まった顔で無言でこくこくうなずく。
向こうも何か満足げにこくこくうなずく。
ひと駅で乗り換え。
しかし、ファンならカズオイシグロと言ってくれよ。
なんだか不意を突かれて読み続ける気にならない。

大草原モードに戻る。
しかしチャールズ父さんはよく怪我をするひとだなあ、と思う。
木から落ちて右腕骨折もあったし、間違いとはいえローラがライフル倒したせいで、結果的に銃で撃たれちゃったし、水車小屋の重さ400キロぐらいの石が転がってきて引かれかけたりと最近思い出すだけでもかなり負傷している。
どうでもいいことというのは意外と気になるので、帰宅後PCで検索してみると同じこと考えてる人っているもので。
何回とは書いてないようだし、今更シーズン1から見直して数える気にもなれないけれど、それって負傷するとMichel Landonがいいカラダ見せられるからなんじゃないの、とか言ってる人もいるみたい。
まあ確かにね。
傷ついた父さんはすてきです。
傷ついてなくてもすてきだけどね。
こういうどうでもいいこと考えていたって頭痛はとまらない。
薬も効かないし。
休み中太っちゃったし、またジムでも行くかなあ。

2018/01/01

Remember me

CATVで大草原の小さな家一挙放送が流れているので、録画して毎日見ている年末年始です。
日本の古い時代劇などは、いかに名作と呼び声高くてもなかなか敷居が高くて見る気も起きないのだけれども、こちらは同じく開拓時代の古い話、古いスタイルの映像なのに、すんなり、しみじみと沁みてくるのはどういうわけだろう。
子供の頃に観たものにはそういう効能があるのかもしれない。
シーズン2の「Remember me」に印象深い言葉があったので、備忘のために。

”Remember me with smiles and laughter, for that is how I will remember you all. If you can only remember me with tears, then don't remember me at all. ”

- by Laura Ingalls Wilder