2020/10/25

画素数

すごいすごいと言っておいて何がどうすごいのか言語化できていなかった。たまたまなのかそうでないのかわからないけれども、その後、先生方から答えをいただいた。備忘のために記しておく。

例えば写真で言えば、拡大しても美しいということはすなわち画素数が大きいということですが、同様にスロー再生して美しいムーブメントであるということは動きの各要素の画素数が大きい、細分化されている、といえると思います。

更に例えば、かかとを上げるという動きがあったとして、素人は普通それを1個の要素とカウントするわけですが、プロの方々はそこに数個なり数十個なり、もしかしたら関節の数だけ要素があると考えていたりするのかもしれない。つまりその要素の中の細分化された情報量が多いから結果として美しいアウトプットになるわけです。

同じことが言いたいわけですが、虫が壁を伝って天井に向かって歩いていくのを目で追っていくと顔なり首なりが上を向いていく。素人が不用意に上を向くと、目で追っていた、歩いていたはずの虫が瞬間移動していきなり上にいたりしてしまう箇所があったりするわけです。すると、首の構造などにもよるとは思うけれども、自分などは、かっくんと首が折れたような状態で上を向くことになる。いわゆる美しくない、不自然である。美しく上を向くには実際には見えてない虫が同じ速度で歩いて天井まで行くのをじっと目で追わないといけないわけです。

振り数の少ない振付が難しいと感じるのは、自分が1とカウントしている要素の中に、実はもっと多数の要素があって、それが基礎という形で問答無用で大前提となっていたり、または属人的なものの場合は言語化されていない場合も多い。それを自分で見つけなければならないから難しいのだろうと思う。

だからなんだ、と言われそうですが、または遅きに失したかもしれませんが、目からウロコ的に相当感動したので忘れないように記録しておきます。

2020/10/23

スロー

自主練課題に選んだのが今の自分には難しすぎたとみえて、さっぱり捗らない。素人の自分としては、hiphop系は振り数が多すぎて覚えきれないパターンが多く、その昔、といっても多分2年半ぐらい前の話だけど、当初ジャズをやってみようと思いたったきっかけの一つは、振り数が少なければ覚えやすいんじゃないかという短絡思考だった。素人考えは見事に外れていて、残念なことに、ジャズとかコンテ系の振付は振り数は多くなくても軌道を理解したり基礎を習得するのに時間を要したりするので、何れにしても難しいことに変わりない。自習するとなるとさらに困難なので、諸般の事情が許せば、先生に直接教わるのがいいに決まっている、というのが大前提である。

そんなこんなで意気消沈していたところ、知っとるかい世の中には動画をスロー再生できるアプリがあるのだぞと最近先輩に教えていただいたのを思い出した。音程を維持したままでスロー再生できる。そうそう今こそアレを使うべしと、もそもそ操作してスロー動画を作成。0.6掛けにしてみた。素晴らしい。これなら覚えられるかもと一条の希望の光さす。

で、まあ見ていたんだけれども、先生の後方で踊ってる生徒さんとかも動画に写っていたりして、通常速度だと上手に見えるんだけど、スロー再生してみると、実は音にあっていなかったり形がずれているのがバレバレなわけです。ところが先生というかプロのダンサーさんという人種はすごいもので、スローにしても音にジャストミートしてるし、形も崩れない軌道もブレない。折しもゆったりした振付というのは本当に形も音を取るのも難しいなあと思っていたところ。面白くなってきて、手持ちの動画を色々スローにして見始めた。そうか美しいというのはこういうことなんだとしみじみ納得。ひとつひとつの動きの要素を大切にしたいと思う。


2020/10/18

冒険その1終了。予定では冒険その3まで計画していたのだけれども、やっぱりご時世なので、準備だけは続けつつ、少し時期を改めることにした。

ああ自分が一番下手クソだとか、且つ、あああ一番自分が年上だと痛感させられるような環境というのは相当な刺激になるもので、他人様のご迷惑にならない範囲で試してみる価値はあるんじゃないかと思う。若者に同じ場にいるのを許してもらえるような可愛気のあるオバチャンになるのが今後の目標である。

生前父が好きだった曲が課題曲だった。ガン末期だった当時の父がどんな気持ちで口ずさんでいたのだろうと今になって思う。一人で聞くと泣きますねこれは。

自分の声を信じ歩けばいい、そうだよね。

今週の自主練課題はこちら。




2020/10/15

冒険

我が家の電子レンジが故障した、と思ったのは、同僚氏の家に赤子が誕生する前の話だから8月の中旬ぐらいだったと思う。冷蔵庫と一緒にリサイクルショップで購入した代物で、1万円もしなかったはずだけれど、オーブンもついていて不自由はなかった。それが温め始めて30秒もしないうちにプツッと電気が切れてしまう。

15年以上は使っているはずなので、寿命だろうと安易に考え、さて新調しようかと探し始めた。買い物は、時間潰しが目的でない限りは、先に時間を決めてしまって、時間内に決まらなければ出直すことにしている。比較的、割り切りの早い性格だと思う、というか、本来、優柔不断で面倒くさがりだから、出直す手間が嫌で、さっさと決めるように習慣付けしたわけである。

電子レンジなんて、もうこれきり買わないかもしれないのだから、悔いない買い物にしようと思ったところが、前述の習慣が崩壊して迷走し始めた。

買い物好きのくだんの同僚氏に御宅のレンジはどこのですかと聞いたらこれが色々できる良いやつだった。ついでに8月末は決算セールだから月末までに買ったほうがよろしいでしょうとアドバイスをいただく。

なるほど、と他にも何人かに「御宅のレンジ」インタビューの上、温めムラの少ない赤外線センサー付きのスチームオーブンレンジ、と大枠の基準が決まったのだけれど、今度は冷蔵庫に乗る適切なサイズが見つからない。レンジ本体の寸法ではなく、レンジ下の脚の幅が問題なのだが、そこまで情報が載っているものは少ない。やっぱり店で見るしかないか、と思った頃にはすでに同僚氏の家には赤子誕生なさっていた。え、まだ買ってなかったんですかと呆れられつつ9月末の決算セールを狙うことにした。

これを逃したら年末までチャンスはないぞと意を決して某店に行ったのだけれども、三密を避けようとか皆さんお忘れじゃないですかという勢いのえらい混雑で。人混みに嫌気がさしてスタコラ退散することになる。

コンビニのレンジをお借りして使用頻度を下げてみたり、4分温めのところ1分を4回に分けたりと色々やっているうちに、レンジ君は復活の兆しを見せ始めた。時間をレンジにお任せして温める機能は使えないが、手動で時間を指定して温める機能なら落ちにくいぞ、と気づき、さらに落ちる頻度が高いのはポットで湯沸かししている間であるという気づきを得た。そうこうして得た知見?をもとにご機嫌を取ってあげると、今や何事もなくレンジ君は働いてくれるようになった。なんだったんでしょうかね。もしかして夏バテだったんですか、と四角く黒い箱を見つめて問いかけてみたりする。

あまり関係ないけど、自粛で「冒険」を控えていたのだけれども、なんだか無性に景色を変えたくなったので、安全基地を離れて、少しばかり気持ちの冒険に出てみることにした。


2020/10/12

熱伝導

公私ともに淡々としていると評されることが多い自分です。でも、おつきあいの長い方には「顔に出てるよ」と言われます。まあそんなもんだろうと思います。

トークは苦手なほうなので、できることなら文章で済ますことにしています。

関係あるかどうかわかりませんが、感情を抑えて、言葉を選んで話している人の「気持ち」というものは、感情的に話す人の言葉よりも、より伝わるものだと思います。少なくともじぶんは、どちらかというとそういう種類の人間なので、そういう言葉のほうが、より信頼できる。

これも関係あるかどうかわかりませんが、じぶんの内面の気持ちのエネルギー、または熱の総量みたいなものは昔も今もそれほど変わらないと思うのだけれども、それを表現する際の熱伝導率、熱の伝わりやすさ、みたいなものは変えられるんだろうか、いや変わらないとおかしいよな、というようなことについて、ぼんやり考えを巡らせています。あ、これは主にじぶんの、ダンスの話です。

今日うれしかったのは、こちらの振り入れがほぼ終わったことです。先生がご覧になったら、全然終わってない、全然違っとるとおっしゃるかもしれませんが(実際の振付とは左右逆向きの鏡対面で覚えてしまったし)、外国の方なので、お目に掛かる機会もお叱りを受ける機会もきっとないでしょう。


リリースされてから1週間、1日20回以上は見たと思いますが、逆から言えば、それだけ見ても飽きなかった程度に、曲も振付も好きだったということで、楽しい1週間でした。

自分で作った料理は客観的に不味い出来栄えでも本人にだけは美味しいのと個人的には同じで、振付チュートリアルなしで最後まで覚えた振付は多分これが記念すべき2回目だと思います。るるん。

本当はもっと嬉しいこともありましたが、あまりに個人的すぎて、こんなところでご披露できないのであります。少し風化したら文章にできるようになるかもしれません。

2020/10/04

方角

先週あたりから、こちらの視聴回数に相当貢献しているのではないかと思います。いったん気になるとつい偏る傾向にあり。

あたりまえだけど、人間の好みというのはしょっちゅう変わるもので、きっと昔見ているに違いないんだけれども、今になって、なぜか目に止まったわけです。

(でも、あまり変わらない好みもあって、文章の好みはあまり変わりません。好みの文章を書くひとのオススメも経験上あまり外れません。どうやら老眼らしいと認識してから著しい読書離れを我ながら憂いているのですが、佐藤正午さんの「小説家の四季」と一緒にためしに発注してみて、先に届いた「月の満ち欠け」を読み始め、嘆かわしいことに近頃冒頭2ページぐらいで読み続ける意欲をなくす本が多い中、珍しく20ページ目まで進んだところです)

上の動画の話に戻ります。立ち位置の関係で今ひとつ目立ちませんが愛しのじゅりあんは別として、中盤に出てくるネイビーTのおにいさんが好みです。何がいいって顔の向きがよい。相変わらず偏ってますが。普通に動いていたら絶対に向かない、あらぬ方角をきっぱり向く、しかもそれがお美しい、という芸当を先生方や玄人の方はよくされていて、隙あらばいただこうと目論みているんですが、これが素人には極めて難しい。

振付が入って、かつ、その他ご指摘もクリアして、万が一まだ余裕があった場合(まあそんなことは、ほぼ無きに等しいですが)、考えていることは、ほぼ顔と目線の方角のことであります。

そんなことばかり考えているので、あまり書くことがないのです。あしからず。