2010/11/15

ドラッカー再読

ここしばらくの間、なにかと不安要素が多かったせいか書けることもなかったんだけれども、まあひとまず短~中期的生活の安定が得られそうな運びとなって、この土日はぼんやりしていた。
呆けすぎるとそれにも飽きてきて、さてそろそろ何か学ばないとというような、まっとうな気持ちにもなる。
日曜の夕方にやっとそういう気になって、先週買って丈つめをしたスーツのパンツを取りに新宿に出向いたついでに紀伊国屋に寄って立ち読み。3階に行くのは久しぶり。

ビジネス書というか自己啓発本というか、そういった類の本からはしばらく遠ざかっていた。

よく覚えていないけれど、たぶん少なくともここ2,3年は。
どれを読んでも大して変ったことが書いてないように思えたからかもしれないし、あまり組織的な縛りの強い会社にいなかったから、悩みもなく余裕しゃくしゃくで趣味に重きを置いていたせいなのかもしれない。

それでも、10年前ぐらいから一応手元に置いていたのはドラッカーと、トムピーターズ、あとはふつうに松下さんとか鍵山さんとかで、ここらへんは思いだしたときにふと手に取ったりしていて、先週も、『凡事徹底』をめくって付箋をぺたぺた貼っては「そうだ、掃除だ!」とか意気込んでいたりした。

今回久しぶりに読んだドラッカー本は、上田惇生監修・佐藤等編著の『実践するドラッカー』といって、思考編と行動編の2冊からなっていた。思考編を昨日アマゾンで取り寄せ、なかなかよかったのでもう1冊の行動編を今日紀伊国屋で仕入れて、風呂につかりながら読んでいた。

いろいろと思うところはあったのだけれど、長風呂のせいでもう2時を回ってしまったから一つだけ。

成果は組織の外(顧客)からもたらされる、というくだり。

「知識労働者を管理できるのは、自分自身以外にいません。その際、貢献の焦点を自分だけに合わせていると、成果を上げることはできません。自らの貢献が、外の世界につながってはじめて、成果に結びつきます。そのときようやく、給料を吸い上げる人、コストとしてのヒトから、成果をあげる人になるのです。」(『実践するドラッカー 思考編』より引用)

ドラッカーの言葉としては、『経営者の条件』から以下引用されています。
「組織が成長するほど、特に成功するほど、組織に働く者の関心、努力、能力は組織の中のことで占領され、外の世界における本来の任務と成果を忘れていく」
「貢献に焦点を合わせることによって、自らの狭い専門やスキルや部門ではなく、組織全体の成果に注意を向けるようになる。成果が存在する唯一の場所である外の世界に注意を向ける。」
(『実践するドラッカー 思考編』より孫引き)



これってさー、考えはじめるとなかなか深いですよねー、と生産性皆無なコメントしかできずに睡魔に負けるわたし。

あ、そうそう、アマゾンレビューの星5つにつられて買った中で、もう一つの収穫は『QC数学のはなし 品質管理を支える統計の初歩』。文系にもやさしい語り口。QC検定とやらを受けてみようか思案中。