2016/05/03

play the unplayable piano

困ったことに遭遇するとご相談にあがる某先生は、最近わたしが何を言っても、だいじょうぶだいじょうぶ、としかお答えにならない。
いやあ、だいじょうぶじゃないからご相談にあがっているのですが…と心中つぶやいていたりした。
ツイッターのフォローしすぎでオーバーフロー気味なので、少し整理するか思ったところが、結局のところ深みにはまる。
@TED Talksとか、見始めると止まらないわけだけど、たまたま見たのがこの話だったのは僥倖としかいいようがない。


Tim Harford: How frustration can make us more creative
冒頭のツカミがキース・ジャレットの話でなければ聞き続けなかったかもしれない。
あのケルン・コンサートが、そんな形で生まれたなんて、とても素敵だ。
ぜひ聞いてみてほしい。
もしかしたら、2分34秒のあたりだけでも見た甲斐があるかもしれない。
もしくはキースのピアノだけでも。
Keith Jarrett - THE KÖLN CONCERT - complete


transcriptから引用:
You add randomness, early on in the process, you make crazy moves, you try stupid things that shouldn't work, and that will tend to make the problem-solving work better. And the reason for that is the trouble with the step-by-step process, the marginal gains, is they can walk you gradually down a dead end. And if you start with the randomness, that becomes less likely, and your problem-solving becomes more robust.


3人の友人と1人のstrangerで作業した場合と4人の友人で作業した場合では、前者の方がパフォーマンスが良いにも関わらず、作業後の感想は「やりにくかった」「出来も悪かった」、であり、後者は比較してパフォーマンスが悪いにも関わらず「楽しかった」「いい仕事をした」であったという逸話も興味深かった。
異質なものを受け入れることでパフォーマンスが上がることがあるということ。
にもかかわらず本人はその異物をありがたく思えないものだったりすること。
だからこそ、こんなの弾けるかい、って思えるようなピアノでも弾いてみることも必要だよねという話。


ふしぎだ。いつも、なにか漠然と解を求めて定まらないときには、思いもよらないところからそれが転がってきたりする。僥倖である。
探し続けること。