2016/05/01

情熱ね

ダンスのレッスンから帰ってきて、バッハでも聞こうかという気になった。
youtubeで適当にあたっていたら、Bach, Matthäus-Passionと書いてある。
一瞬、日本語訳はなんだっけ、と詰まる。
えーと。
マタイ、マタイと言えば…そうだよ、受難曲だよ。
へえ、passionて、情熱だけでなく、受難の意味もあるんだっけ。
そういうものだと以前に聞いたような、そうでもないような。
と思いながら検索していたら、同じことをもっときちんと調べた人たちがずいぶんいらっしゃる。
みんな、えらいね。
『英文解釈教室』の講義を終えて英文法ゼミ、というサイトの「意味がいっぱい(その4)」という投稿あたりが詳しくて面白かった。
まあ語源などというのには諸説あるものらしいから、複数の意味がありますで終わらせてももちろんよい。
が、自分なりのpassionの解釈は、よくも悪しくも何らかの事態が発生し、それを受け止めた(主に悪いことが多いことから、ここで受「難」の意味も出てくる)ときに発生した感情が情熱、と理解した。
passionの有力な語源はpathosだそうだが、接頭語 pas-, pat- はpassive, patient, pathos, patheticなどの単語に共有されており、外部からの作用を受けるところは共通しているから関連語と考えられる。
なにが言いたいか、だよね。
情熱なんてものは、ほうっておいて自発的に湧いてくるものではなくて、外部からの作用によるものなんだよな、という、ずいぶんあたりまえのことを、改めてこんなところで思ったりした日曜の夕方。