2022/06/12

過去一

これでも、いちおう会社員なので仕事で忙しい時期もある。相変わらずプライベートは家事とダンスしかしていないので変わりばえしないとも言える。大局的に見れば同じ方向性だとはおもうけれども、ディテールにおいてはいろんな主義主張の先生方に習っているし、ダンスやってる人たちなんてフツーの会社員やってる人より個性的なので、あちらを立てるとこちらが立たない的状況に陥ることもあり、めんどうだから一生黙っていようかとおもうこともあるが、それもつまらないので、どなたにどう思われようとも、じぶんの好きなように生きてゆこうとおもう今日このごろであります。

ここ2ヶ月ほど週1で通っているクラスの先生が作品を出されたり、そのクラスではないけれどもレッスンでご一緒している方が何人か出られるという話だし、別口で、たまにレッスンに出てはいつも撃沈してる先生が作品も出すしご本人もゲストで踊られるということでもあるし、そのうちレッスンに出てみたいなあと思う先生が幾人か踊られるという話でもあり、ちょうどいつも通っているクラスが終わってから行っても間に合う時間だったので、ちょっと浦和の方まで行ってみることにする。

じぶんは、ダンスは何かの舞台なり作品を見て、あんな風に舞台で踊りたいと思って始めたわけではなく、踊りの真似事をしてみたら楽しかったクチなので、今のところ舞台で踊りたいという野望も持っていないし、振付メインの踊りも好きだけれども、現状hiphopのいくつかのクラスで習っている音にのって身体を動かすいわゆるGroove系の踊りの方向性も並行して追求したい。発表会と普段行っているレッスンが重なったら多分レッスンを選ぶし、発表会でレッスンが休みになったら、この機にいつも行けないクラスに行ってみようと考える人間である。ただみなさん楽しそうなので、たまには観客席からそのお裾分けをいただきつつ少し勉強させていただこうかと、かなり珍しくご縁があった次第である。それぞれに美しかったし楽しかった。

ひとつ気づいたことがあって、なんとなく最近感じていたことと関連があるような気がしたので備忘のために記しておく。

それはもちろんホールの広さはまちまちで、場所にもよるのだろうけれども、なにしろ舞台というのは人間一人がただ立っているには残酷なほど結構広いんだなあ、ということを客席のけっこう後方に座ってみて改めて思ったわけです。
でもって、見知った顔のたとえば先生方とかが出てくると、実物のそのひとのサイズを例えばレッスンなりで知っている生徒としては、いやもちろん元々背も高くていらっしゃるんですが、あれ、思ったより大きく見えるんだなあ、と思ったりするのであります。
じぶんみたいな凡人にはないオーラとか、そういうのもあるんだろうし、もとよりそういうのは真似のしようがないわけだけれども、いつも言われている大きく動くっていうのは、実際の稼動域を大きくすることばかり考えていたけれども、それだけじゃなくて、実際に届く空間より先まで支配したり到達したりする存在感みたいなものを言われてたんだったよなあと改めて思った次第であります。

その日の昼ごろ、いつものレッスンにとても身長の高いダンサーさまがいらして、サイズが大きいだけでなくてなんとも言えない存在感を醸し出していらして、なんだかこの方にはこのスタジオは狭いんじゃないでしょうかと思いつつ恐縮してご一緒していたのですが、先生が、大きい人が大きく動くのっていいねえと嬉しそうにおっしゃっていたことや、過去一身体を使って動いてこそ聞こえてくる音がありますとの言葉も思い出され。
そうだ、過去一を更新し続けないといけないんだ、とおもう。