2016/07/10

ちいさいおうち

「ネコ歩き」の録画を見ていた。訪れた土地で見つけた風情のある素敵な家を見て、岩合さんが、「すぐに絵本の『ちいさいおうち』を思い出しました」と語っていた。
ちいさいおうちは、もとは田舎の美しい街に建っていて、その頃はとても幸せだったんだけれど、街の近代化とともに周りにはビルが建ち、おうちには住む人もなくさびれてしまって、さみしい思いをしていた。あるとき救いの手がさしのべられて、レッカー車か何かで田舎に戻してもらえることになって、また住む人もでき面倒を見てもらえるようになって幸せになったという、スジとしてはそういう話で。しかしスジ自体はさして重要ではない。美しい絵本だった。
その本は、ちょうどしばらく前に長田弘さんが勧めていたから通販で買ってみたのだが、既視感がある。小さい頃に読んだことがあるのだろう。
ひとはいろんなことを忘れていく生きものだ。
美しいことと楽しいこと、嬉しいことだけ覚えておけるといいね。
それがきっと、賢い生き方にちがいない。たぶん。