2010/04/21

モチベーションのはなし

朝、いつものようにイヤホンをしたまま、頭はぼうっと、とはいえ遅刻寸前でもあるので、足だけはすたすた歩いていると、見覚えのある男性が向こうから歩いてきた。あら、先生である。患者たるもの診察室以外の空間でお医者さんに出会うと、うろたえてしまう。おはようございます、とあいさつして、そのまま歩くスピードを落とさずに通り過ぎてしまったものの、よく考えてみるとずいぶん患者として素気ないそぶりであったような気もする。ともあれ今日は診察日でありました。「今朝会いましたねえ」「ぼうっとしてまして、すいません」「ぼくもぼうっとしてました」「先生よく私って分かりましたねえ」「いやふつう1年以上会ってるとわかるでしょう(笑)」という前ふりがあって、本題に入る。自己管理のモチベーションが落ちてまして、と先月もした言い訳を繰り返す。去年も花粉の季節が終わったあたりからモチベーション上がってきましたので、と更なる言い訳をする。やる気のあるときとないときと、ちょっと極端なんですね、と、まことに的を射たコメントをいただく。じゃあモチベーション上がるまで、薬ふやしときますか、という結論に落ちつく。薬を待つ間に、最近すっかり空白が続いているほぼ日手帳のページをめくっていると、池谷裕二さんの「やりはじめないとやる気って出ないんですよね。脳の側坐核が活動しないとやる気出ないんですけど、そこって何かしないと活動しないので(大意)」って言葉が載っていて、あまりのタイムリーさに思わず、ぷははは、、と情けない笑い声を洩らしてしまう。
がんばれそうにないときは、がんばろうとしない。ハードルを下げることは悪いことではない。身体からのシグナルに、きちんと耳を傾けること。じぶんにやさしく、何かはじめること。