2020/10/25

画素数

すごいすごいと言っておいて何がどうすごいのか言語化できていなかった。たまたまなのかそうでないのかわからないけれども、その後、先生方から答えをいただいた。備忘のために記しておく。

例えば写真で言えば、拡大しても美しいということはすなわち画素数が大きいということですが、同様にスロー再生して美しいムーブメントであるということは動きの各要素の画素数が大きい、細分化されている、といえると思います。

更に例えば、かかとを上げるという動きがあったとして、素人は普通それを1個の要素とカウントするわけですが、プロの方々はそこに数個なり数十個なり、もしかしたら関節の数だけ要素があると考えていたりするのかもしれない。つまりその要素の中の細分化された情報量が多いから結果として美しいアウトプットになるわけです。

同じことが言いたいわけですが、虫が壁を伝って天井に向かって歩いていくのを目で追っていくと顔なり首なりが上を向いていく。素人が不用意に上を向くと、目で追っていた、歩いていたはずの虫が瞬間移動していきなり上にいたりしてしまう箇所があったりするわけです。すると、首の構造などにもよるとは思うけれども、自分などは、かっくんと首が折れたような状態で上を向くことになる。いわゆる美しくない、不自然である。美しく上を向くには実際には見えてない虫が同じ速度で歩いて天井まで行くのをじっと目で追わないといけないわけです。

振り数の少ない振付が難しいと感じるのは、自分が1とカウントしている要素の中に、実はもっと多数の要素があって、それが基礎という形で問答無用で大前提となっていたり、または属人的なものの場合は言語化されていない場合も多い。それを自分で見つけなければならないから難しいのだろうと思う。

だからなんだ、と言われそうですが、または遅きに失したかもしれませんが、目からウロコ的に相当感動したので忘れないように記録しておきます。