2010/09/06

町でいちばんの美女

ブコウスキーを読もう読もうと思っていたのだが、先週の土曜に病院に行った帰り、丸善で立ち読みをしていた本に「町でいちばんの美女」が云々、と出てきたのが直接のきっかけになって、新潮文庫を買った。

題名からして、それに冒頭から濃厚になまめかしい。この暑いのに。ついつい目が流れ流れて、行間を読むどころか行を飛ばして読む格好になった。
駅に着いたので、いったん本を閉じて電車を降り、バスに乗ってから、気が進まないながらも、再度開いた。
しおりなぞは使わないし、殆ど字面を追っていただけだったから、どこまで読んだかなんて忘れている。
適当なところまでさかのぼってみて、ふと目に入ったのが「帽子用のピンで小鼻を刺す」くだりだった。
あまりの展開の急なのと、その思いがけなさと、そして痛みとで、きゅ、と身がすくむようで、そのあとは脇目もせずに読んだ。掌編だから、そう時間がかかるわけでもない。この急展開と痛みとが最後にまたやってくる。強烈な話である。

今思うと、電車に乗っていたときは、この「鼻」のくだりを飛ばして読んだのだ。
我ながら、ひどい話である。

大切なことをたくさん取り逃がしているにちがいない今日この頃。しばし反省。

日曜。久々に、5km完走。もう呼吸はつらくなくなった。
つくばはやめて、川越にしようかと思う。