2010/02/03

節分

仕事で芝公園の近くに行く。昼休みに散歩していると、遠くのスピーカーから、なにやら漫談めいたトークが聞こえてきて、近づいてみると、増上寺で豆まきがなされているのだった。
昔むかし、子供の頃に家内行事として豆をまいた記憶はあるが、寺の豆まきに遭遇したのは、ほとんど初めてではないだろうか。もう人生たんと生きてきた気がするが、まだいろんな「はじめて」があるものだなあと思う。
製菓会社が協賛しているとみえて豆だけでなく袋菓子も撒かれているようだが、黒山の人だかりとはこのことで、よく見えない。警備員さんが難しい顔をして両手を広げ、入場制限をしている。
運とか手相とかおみくじとか血液型とか星占いとか、そういったものを信じようと試みても、どうもうまく信じられたためしがない。豆や菓子を拾いたいともあまり思わない。
ただそこで、鬼は外、福は内、というごく単純な言葉が繰り返され、豆がまかれ、そこに人が毎年集い、という、そういった空間が、たとえ自分とは離れたところであってでも存在しつづけている、そのことが好きだ、と思う。

豆といえば、この前行った鎌倉まめやで買った豆がじつに美味しかった。麻布の豆源でもよいかと思って最寄のデパ地下で仕入れてみたが、やっぱり鎌倉まめやの味が恋しい。通販で買おうかしら。