2010/02/16

なごむ

今朝の体温は35.5℃で、低すぎる気もしたが平熱と思われたので出勤した。
ふと思い出して、半年ほど前に送信されてきた派遣会社の新型インフル対応指針をよく見てみると、熱が出た場合は、その後病院で検査し、陰性の場合は出勤して良い、と書いてある。
昼も近づいてきて、薬の効き目も切れたのか少々熱っぽくもある。念のため、早退して病院で検査を受けることにした。

インフル検査をしてくれるかどうかだけを電話で確認して、初めて行った病院だったが、あまり病院の経営状態もよいとは思えず、待合にいる患者はひとりだけ。がらんとしたフロアにテレビからフィギュアスケートが流れている。ほどなく呼ばれる。耳鼻科でよく使うような、長細い綿棒状のものを鼻につっこまれる。待つこと10分ほど、再度呼ばれる。めでたく陰性。
先生はいくつかの病院をかけもちしているらしい。少々年配の看護婦さんとの会話が、やたら暢気で、「新型インフルなんて、まだ流行ってるのかしら、先生」「ぼくが昨日行った病院で一人いましたよ。まだ根強く、いるみたいですねえ」「あらそうなんですか」「規定で決まっちゃってまして、熱が出たら検査して陰性でないと出勤できないんです」「あらそうなの」「診断書要る?あれ高いのよね、別にあたしたちがいただくんじゃないのにね」「そうなんですよ、ぼくらがいただくんじゃないのにね」「会社で決まった書式とか、ないの?」「とりあえず陰性って紙に書いてあればいいと思います」「じゃ、あれでいいんじゃない、ほら、診断書じゃなくても」「そうね、あれでいいよ」というような、やたらなごむ雰囲気とともに、安上がりな検査結果を頂戴することとなる。どこかしら気持ちも軽くなる。
教会の向かいにある、聖人の名前のついた病院だった。