2019/04/15

中腰

ずいぶん長いこと内田先生のご著書を読んでいない。
ブログも途中で挫折することが多かった。文章読解力低下の兆候ではと思いつつ今日まで放置していた自分はやっぱりバカだなと思う。
善く死ぬための身体論のまえがきを読んで、めずらしく途中から泣く。
自分のあり方に対して、それ、違うんじゃないの?といつも切り込んでこられるので、つい、めそめそしてしまうのである。
ほぼ意識のある時間のうち半分程度は、物事をシンプルにしてシンプルな判断を下し、case closedすることを優先する人間でいるわけだけれども、判断を保留する力、自己を複雑化させる努力の減衰がすなわち老いである、というお話を伺うと、ああこれじゃあ頭が老化まっしぐらなのも無理はない、と思う。
せめてプライベートぐらいは選択と集中から離れて、たまには、中腰のままで耐え、なんだかよくわからないものを抱え過ぎ、ぐらいになってもいいのかもしれない。