2019/04/06

転がる

登山はそれほど経験がないけれど、麓にいる間はぼちぼちとうつむきがちに歩いていても、頂上が見え隠れしはじめると足に力が入り、ペースも上がるものであるような気もする。
何か試みるときも、石橋を叩いて渡るタイプだから、着手当初は遅々として進まず、不機嫌な顔をしているのだけれど、途中からゴールが見え始めると(または見えたと錯覚すると)、ころりと機嫌良くなり、ついがんばってしまったりする。そんなにがんばらなくても、といわれても、本人はきわめて楽しい。勝手にさせてください、てなものである。中年のわがままは頑固なのである。
気がつくといろんなところにますますあざが増えている。小一時間ほど床をゴロゴロ転がってばたばたするとこうなるのかあ、と小学生みたいなことをこの年になって気づくことになるとは、つくづく、わが人生、妙な方向に転がったものである。
振り返ってみると、自分の身体を使って実験してみるのが自分の趣味であって、ダンスは直近の、その手段方法の一つである。