2009/11/24

死ぬまで生きる力

通勤途上に順大がある。
いかにも医療従事者ふうの格好の人たちとはまた別の区域に、スポーツ関係の人たちがたむろしていて、ときどき練習風景を見かける。
今日は、ラグビー部とおぼしきひとたち。
道端でボールを弾ませている。
間近でラグビーボールを見たのは初めてである。
ああいうアーモンド型をしているのだから、あたりまえといえばあたりまえなのだけれど、
ラグビーボールというものは、ふつうのボールのように、真直ぐ上には弾まないのである。
そうだよね、あたりまえだよね。
でも、こんにちまで、そんなことも知らなかったのである。
奇妙な曲線を描いて、でもちゃんと手元に戻ってくる。
ふしぎだな、、、というようなことをおもいながら、帰路につく。

今月のaudibleの課題は、Surely you're joking, Mr Feynmanである。
試行錯誤を経て、途中の経緯を多少すっ飛ばしても意味が通じる、エッセイ風のものがよかろうと
やっと気がついたのである。12時間もあるよ。1ヶ月で終わるかなあ。
まあがんばりましょ。

昨日のNHK立花隆氏のがんの特集はとてもよかった。
ただやはりテレビだけだと冗長なので、見ながら戸塚氏のブログを読んだり、ネットに載っている立花氏のがんに関する対談記事を読んだりした。
生死一如というけれど、がんという病気ほど、そのことよく表している病気はないなと思う。
がん細胞を殺すということは健康な細胞も殺すことになる、という事実が、いま、こうしてわたしが生きていることの奇蹟を物語っている。
生は死を内包し、死は次なる生を孕み、連なっている。
どこがどう連なっているかという連関は、よく分からないけれども、
きっと、どこかに繋がっているという直感だけはある。
だからこそ、今日を生きられる、そんな気がする。

人間には、死ぬ力がある、死ぬまで生きる力が備わっている、と立花氏は語っていた(と、思う)。
それが、強烈な意志、そして生命への慈しみに満ちて響いてきて、
心の、とても深いところから励まされた。