5時を過ぎたとたん、オフィスから逃げるように飛び出す。
いろんなことがありすぎて、頭が爆発しそうなり。
少し早めの夕ごはんを食べても、元気になれない。
ゲームなんて、何の解決にもならない。
テレビを見たって、しかたがない。
こういうときは、走るに限る。
走っていると、ぐるぐると、どうどうめぐりしていることどもの、濃度とでも、または、めぐりの速度というべきものが、次第に薄く、しんなりと、そして、スローになってきて、雲散、というか、霧消にちかい状態になる。
コーヒーにクリームを、たらりと流し入れる。
くっきりと濃い、白い渦巻きが、スプーンの回転につれて、しだいにそのラインをにじませていって、周囲の褐色に溶けていく、ああいうかんじ。
だから、走るのを、やめられない。
理由は、それだけじゃないとは思う、けれども。
そのうち言葉にできるようになるかもしれない。